さて、こうして発見の歴史を経てきたダイヤモンドですが、いったいどのようにして、ダイヤモンドは採掘されるのでしょうか。

鉱山の採掘技術は19世紀まで大きな変化がありませんでした。ところが、1867年にキンバリー鉱山が発見され、大規模な採掘がはじまると採掘方法は大きく変わりました。ダイヤモンドの採掘方法には2つあります。風化した岩石から分離されたものを掘るか、岩石の中に入った状態で掘るか、のどちらかです。前者が砂鉱床採掘と呼ばれ、後者は硬岩採掘(ハードロックマイニング)と呼ばれています。
砂鉱床採掘ができる鉱床を一次鉱床、硬岩採掘ができる鉱床を二次鉱床と呼んでいます。
キンバリー鉱山が発見される以前はもともと、砂鉱床採掘が主流でしたが、それ以後、硬岩採掘が主流となります。
そして、世界的にも硬岩採掘による鉱山開発は加速していくこととなります。

 



 
(Photo:ダイヤモンド鉱山)
 

堅硬なキンバーライトはボーリングと発破を用います。発破で大きく割れた岩石はさらに細かく砕かれ、そこからダイヤモンドが抽出されます。分離されたダイヤモンドは、大きさや品質によっていくつかの等級に分けられます。

ダイヤモンドの流通に関して「キンバリープロセス」という言葉が有名です。
このキンバリープロセスの目的は、紛争の資金源となるダイヤモンドの原石の流通を抑制することです。
ただし、ダイヤモンドの採掘に関しては、貧困、児童労働、人権侵害、暴力、環境破壊、など、様々な課題があります。キンバリープロセスでは、この課題のすべてはケアできないと言われています。

カナダのEkati鉱山やDiavik鉱山で採掘されるダイヤモンドは、キンバリープロセスでは、ケアしきれない、児童労働や暴力からは完全に開放され、自然環境に対しても定期的なモニタリング調査により、環境への影響が最低限になるようにコントロールされています。また、先住民の積極的な雇用により、経済の活性化も促しています。

機械式の採鉱法が導入されたことで宝石の採集率は高くなったものの、短期間で原石が採りつくされてしまうので、鉱床の寿命は短くなりました。また、技術の向上により開山時にダイヤモンドの埋蔵量なども把握できる仕組みが整っています。
そのため、鉱山では開山の際にどのくらいまでダイヤモンドを掘り続けられるか、計画的に準備を進め、閉山の計画までをたててから運営をしています。
そして、最終的に環境への負荷が最低限になるような取り組みをしています。

 

次は、ダイヤモンドの品質を決める4Cについてお話しします。

 

<参考文献>
諏訪恭一『価値がわかる宝石図鑑』ナツメ社
『ジュエリーコーディネーター検定3級』一般社団法人日本ジュエリー協会